冬キャンプで最も大切なのは寒さ対策をした寝床作り。しっかり対策しないと寒さで全く寝れないなんてことも。
これから冬キャンプに挑戦する方への参考に、真冬のソロキャンプの模様とともにそのテント内の寒さ対策を徹底解説します。
冬キャンプの寝床作りで大切なこと
冬キャンプの寒さ対策をしたテント内の寝床作りで大切なことそれは底冷えへの対策です。
どんなにいいシェラフを使っていても、地面と密着する背中側は羽毛が潰れてしまうので、空気の層ができず保温性が失われます。そして地面と密着した背中側がから地面の冷気によって徐々に体温を奪われてしまいます。
ですので、就寝時は地面からの冷気をシャットアウトさせることが何よりも重要となります。
大事なのは層をつくること
底冷え対策で大事なのはシートやマットを使って空気の層を作ること。
空気の層を作ることで地面からの冷気をシャットアウトし、断熱効果と保温効果を高めることができます。
実際の寝床作り解説
ではここからは冬キャンプで実践したソロキャンプでの寝床作りを解説します。
使ったギアは以下になります。
- グランドシート(フットプリント)
- インナーシート
- インナーマット
- ブランケット
- インフレーターマット
- シェラフ
- インナーシーツ
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1グランドシートを敷く
まずはグランドシート(フットプリント)を敷きます。
グランドシート使うと破れや湿気防止などテントの保護にもなります。
なお、使用しているのはビックアグネス「Fly Creek HV UL1」専用のフットプリントです。
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2テントを設営する
グランドシートを敷いたらその上にテントを設営します。
この中に寝床を作っていきます。
なお、使用しているテントはビックアグネス「Fly Creek HV UL1」です。重量1kg以下のULテントながら、大人1人が寝るには十分な広さを持ちます。
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3インナーシートを敷く
テントの床の上にインナーシートを敷きます。
使用しているのはGRABBER「オールウェザーブランケット」です。NASAが開発したという多目的シートで、保温性に優れ地面からの冷気を軽減できます。
シートを敷く向きについて
シートはシルバー面をテント内に向けて敷くのがおすすめです。こうすることで自らの体温を反射させ保温効果をアップさせることができます。逆に夏場は地面からの熱を反射させるためにシルバー面を地面へ向けます
GRABBER「オールウェザーブランケット」は廃盤となり、現在は後継モデルである「オールウェザーブランケット2」が登場しています。
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4インナーマットを敷く
インナーシートの上にインナーマットを敷きます。
使用しているのはTHERMAREST「Zライトソル レギュラー」です。
アコーディオンのように折りたたんで収納できるクローズドセルマットレスでクッション性に加え断熱性も高いのが特徴です。
マットを敷く向きについて
マットもシートと同様にシルバー面をテント内に向けて敷くのがおすすめです。
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5ブランケットを敷く
インナーマットの上にブラケットを敷きます。
使用しているブランケットはブランド不明です。ソロキャンプでもかさばらないよう小さめのものを使っています。
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5インフレーターマットを敷く
ブランケットの上にインフレーターマットを敷きます。
インフレーターマットは半自動で膨らむので設置が簡単。使用しているのはNEMO「オーラ 20M」です。
クッション性はもちろん断熱性も高いモデルです。
ここまでが地面からの冷気対策です。
そこまで厚みがあるわけではないですが、層を作れたので保温効果と断熱効果をもった状態となります。
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6ダウンシュラフを敷く
地面への冷気対策が終わったらシュラフを敷きます。
使用しているのはNANGA「UDD BAG 450DX」。冬の低所登山まで可能な3シーズンモデルです。
冬キャンプは結露が発生してシュラフは濡れる可能性が多く、ダウンは濡れると保温性が落ちてしまいますが、このモデルは羽毛自体に超撥水加工を施しているので濡れても保温性を失わないのが特徴です。
気温が氷点下を下回る場合はこのシュラフだけでは保温できないことがあります。その場合は快適温度のもっと高いシュラフを使うか、後述する保温対策も合わせるなど臨機応変に対応しましょう
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6シュラフにインナーシーツを入れる
シェラフの中にインナーシーツを入れます。インナーシーツはシュラフの保温性をさらに向上させることができます。
使用しているのは、個人輸入した人がヤフオクで販売していたものでブランドは不明。
化繊ですがシルクみたいな肌さわりが特徴です。
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7最後にピローを置いて寝床完成
寒さ対策ではないですがピロー(枕)を置くのがおすすめです。
これがあるだけで寝心地が圧倒的に快適になります。
使用しているのはインフレータ式のピロー、NEMO「フィッロ」です。通常のピローより多少重量はあるものの驚くくらい寝心地が良くなるアイテムです。
これで寒さ対策したテント内の寝床作りは完了です。
さらに保温性を高めるなら
冬キャンプは夜中や朝方は想定以上に寒くなることもあるので、底冷え対策以外もしておきたいところ。
そこで底冷え対策以外の寒さ対策もご紹介します。
保温性を高めるポイント
冬キャンプではいか自らの体温でシュラフ内を保温して暖かい状態で眠りにつけるかがポイントになるのではと思います。
前述した寝床の寒さ対策はしていても、いざ寝る際に寒くはないけど暖かくないと感じたい時点で、面倒くさがらずにこれからご紹介する保温対策を追加しましょう。
暖かくてウトウトと眠くなるくらいの環境で就寝するのがベストだと個人的には考えています。
では以下より実際の保温対策をご紹介します。
湯たんぽをシュラフに入れる
湯たんぽは就寝時に備えあらかじめシュラフの中に入れておくことで保温性が向上できます。
筆者が使用してるのはCLO’Z「やわらか湯たんぽ たまご型タイプ」です。
断熱性に優れたウェットスーツ生地で作られているので低温やけどしにくいのが特徴。
湯たんぽは長時間同じ箇所に当てすぎると低温やけどしてしまう可能性があるのでご注意ください。
湯たんぽはお湯の温度や位置に注意
低温やけどしにくいはいえ、この湯たんぽを使う場合でもお湯の温度は熱くしすぎず、足の先などに入れて常に体に当たらないようにしています。
靴下にホッカイロを貼る
冬キャンプの就寝時は足先が冷たくという方は靴下に貼るホッカイロをつけて寝るのがおすすめです。
足元から暖くなり保温性が向上します。
ホッカイロは直接肌に貼ったり、長時間同じ箇所に貼り続けると低温やけどしてしまう可能性があるのでご注意ください。
ホッカイロの貼り方に注意
ホッカイロは長時間貼ると低温やけどの危険があるため、本来就寝時の使用は推奨されていません。ですのでもし就寝時に使う場合は低温やけど対策とし湯中で剥がすか必ず厚手の靴下に貼るようにして下さい。
ダウンジャケットをシュラフに入れる
冬キャンプの中間着としてパカブルなダウンジャケットを持っていくこともあるかと思います。
実はこういったダウンジャケットを着たままダウンシュラフで寝ると体の熱がシュラフに届かず保温性能が落ちてしまいます。また、ダウンジャケットはシュラフの上にかけて寝ると冬は結露で濡れてしまう可能生もあります。
そこでおすすめなのがダウンジャケットをシュラフの腰の位置の空間に入れること。
こうすることで腰や背中部分空間が埋まり保温効果をさらに上げることができます。
シュラフに入りたての際に、寒い場合はダウンジャケットを着て体を温め、ある程度体が温まったら脱ぐのがおすすめです。
ダウンジャケット以外にも防水性、防風性の高い熱を遮断してしまうのアウター類はダウンシュラフと相性が悪いのご注意ください。
フリースなどの通気性の良い上着を着る
前述した通り、熱を遮断してしまうジャケットを着て寝るとダウンシュラフの保温性能が落ちてしまいます。
そこでおすすめは通気性がよいフリース素材の上着を着て寝ることです。
通気性のよい上着をきれば熱が遮断されず体の熱がダウンに伝わりシュラフの保温性能を損なわずに寝ることができます。
実際の気温変化
ここからは実際にこれまで紹介した対策で12月末に冬のソロキャンプにおいての気温変化をがどうだったかをご紹介します。
時刻は23時頃。この時間帯になると気温は-0.6と氷点下を下回ります。
テントの中です。これまで紹介した底冷え対策はもちろんシュラフの中に湯たんぽを入れてあります。
外は氷点下でしたがテントの中は8.1℃もありました。
底冷え対策や湯たんぽの熱で保温されているのか外に比べると大分暖かいですが、とはいえ寒いのには変わりなく流石に寝られる気温ではないです。
一方、シュラフの中は15.4℃もありました!
シュラフの中は暖かい環境が作れたようです。
この日は地面からの冷気も全く感じずぐっすり寝ることができました。
最後に
冬キャンプは寒さとの戦いですが、人は少なく虫もいないのでキャンプのベストシーズンという人もいます。
個人的にはしっかり寒さ対策すれば暑い夏と比べて快適な季節ではと思う時もあります。
この記事がこれから冬キャンプに挑戦する方の参考になれば幸いです!